「海の幸」と「沼の幸」
2025年最初の展覧会は靖山画廊にて開催される「現代、近代に頼まう。Ⅱ」です。
コンセプトは多ジャンルの作家、作品への挑戦。
私は洋画家青木繁の代表作「海の幸」を意識した作品を出品致します。
以下、自身による解説文
私が最初に布良海岸を訪れたのは10年ほど前。
岩礁をテーマにした絵を描くための取材である。
館山市布良という土地が青木繁の代表作「海の幸」の制作場所だったことは知っていた。
名画が生まれた場所に想いを馳せながらも、ごつごつとした洗濯板を縦に並べたような形の岩場は取材に適しておらず、スケッチに苦労した思い出がある。
そして10年、その布良に私はアトリエを建設している。
布良がとても気に入っていたというよりは、海のそばにアトリエを建てるのが長年の夢であり、ようやく手に入れた土地がたまたま布良だった訳だが、何かの縁を感じる。
現在、私は印旛沼のある印西市にアトリエがあり、その愛着ある沼をテーマにした作品をそれなりの点数描いてきた。
水は水でも海と沼、絵は絵でも洋画と日本画。
微妙に種類は違うのだが、青木繁は母校の偉大な先輩である。
おそらく布良に魂の残るであろう画伯への挨拶代わりに、一世紀後の後輩としてこの「沼の幸」を捧げたい。
会場 靖山画廊
https://art-japan.jp/exhibitions/10205/
〒104-0061 東京都中央区銀座5-14-16 銀座アビタシオン1階&2階
TEL:03-3546-7356/FAX:03-3546-7357
会期 2025年02月04日(火) – 2025年02月18日(火)
11:00-19:00
※土・日・祝日・最終日は17:00
ご興味頂ければ、是非ご高覧下さい。

布良海岸

青木繁 海の幸 1904年 油彩

印旛沼

松岡歩 沼の幸 2025年 日本画